高血圧症

高血圧症イメージ

高血圧は、文字通り血圧がある程度の範囲を超えて高くなっている状態です。私たちの血圧は自律神経などで調節されており、刻一刻と変化しています。緊張している時やストレスがかかっている時には血圧が上がりますし、リラックスしている時には低くなります。ですから、一度血圧を測って高血圧だったとしても、問題があるとは断定できません。しかし、慢性的に血圧が高い状態が続くと、血管に圧力が加わって、動脈硬化の原因になります。それと同時に、心臓の負担も増していきます。このような高血圧症が見られたときは治療が必要となります。

内分泌性高血圧について

内臓のホルモン分泌異常によって起こるタイプの高血圧です。バセドウ病などの甲状腺機能亢進や、副腎から分泌されるホルモンの異常である原発性アルドステロン症や褐色細胞腫、腎血管性高血圧などが原因となります。このうち原発性アルドステロン症は、副腎の腫瘍や過形成によってアルドステロンが過剰につくられてしまう病気です。これによってナトリウムが再吸収されやすくなり、血圧が高くなります。また、腎血管性高血圧は、腎血流の低下によってレニン・アンジオテンシン系が亢進するので、結果的に高血圧が引き起こされます。

高血圧の危険因子

人を高血圧になりやすくする危険因子というのが知られています。遺伝、肥満、耐糖能異常、ストレス、喫煙、塩分の多い食事、飲酒の習慣などですが、これらを多く併せ持っている人ほど高血圧になりやすいので注意しましょう。

高血圧症の治療

高血圧症の治療にあたっては、まず食事を見直して適正な体重にし、適度な運動を継続的に行います。特に、減塩に努めることが大切です。その上で血圧が下がらない場合は薬を処方します。薬を飲み始めたら、一生やめられないと思っている方が少なくないようです。確かに血圧は年齢とともに上昇する傾向がありますが、季節等の周りの環境や体の状態で血圧は変動します。その為日ごろから血圧を測定し、医師と相談しながら投薬量を調節することが必要です。