脂質異常症
脂質異常症は、血液中の脂質が異常値を示すようになる病気です。具体的には、いわゆる悪玉コレステロールが多くなり過ぎてしまう高LDLコレステロール血症、中性脂肪が多くなる高トリグリセライド血症、善玉コレステロールが不足する低HDLコレステロール血症があります。このような状態を放置していると、余分な脂質が血管内に溜まって動脈硬化の進行を促進してしまい、ついには心筋梗塞や脳梗塞の発作の原因となってしまいます。当院では定期的に脈波検査や頸動脈超音波検査を行い病変の早期発見に心がけることをお勧めしています。初期の段階では自覚症状が無いため、放置されている方も少なくないようですが、下記のような予防法を実践し、脂質異常症のリスクを引き下げるようにして下さい。
主な予防法
- 栄養バランスのとれた食事
- コレステロールを多く含む食品、脂っこい料理を控える
- 糖質(炭水化物)を摂りすぎない
- お酒はほどほどに(ビールならば1日1本程度)
- 1日30分以上の有酸素運動を週3回以上行う
- 適正体重に近づける
- 十分な睡眠
- ストレスを溜めず、リラックスする
- タバコは止める
- など
脂質異常症の治療
脂質異常症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が基本となります。生活習慣の改善は、血中脂質を下げるだけでなく、動脈硬化の進行防止にも役立ちます。医師の指導のもと、栄養バランスのとれた食生活、適正体重の維持、適度な運動を続けてください。また、処方されたお薬は、自己判断で増減したりせず、指示通りに服用するようにしましょう。